パチカンのしったか講座2 

TCP/IPと気楽に呼んでいるけれど・・・
厳密に言うとそういう名前のプロトコルが存在するわけではありません。
TCP(Transmission Control Protocol)というプロトコルとIP(Internet Protocol)という二つの プロトコルがあってこれをまとめてTCP/IPと呼びます、さらにIPのモジュールのなかにARP(Address Resolution Protocol) やICMP(Internet Control Message Protocol)というプロトコルが組み込まれて使用されてます。
そしてTCP/IPに関連するプロトコルを総称してTCP/IP Protocol Suite(「Suite」ってのはスイートルームとか 背広のスーツとかと同じで一揃い・まとまりということです。)と呼びますがこれを単にTCP/IPで済ましてしまうこともあり、 用語の定義がちょっと曖昧な気がします。

図4 IPアドレスとMACアドレス
皆さんよくご存知のIPアドレスは32ビットの数値を 192.168.1.1 という様なスタイルで表現しており、TCP/IPでは このアドレスを指定して通信をしています。ところが困ったことにNIC(Network Interface Card=LANアダプタ)は IPアドレスを理解することが出来ません、NICを用いてデータのやり取りをするにはMAC(Media Access Control address) アドレスというものを使います。
MACアドレスとは一枚一枚のNICに焼き付けられた固有の数値で48ビットあり世界中にひとつしかないユニークな番号です、 コマンドで ipconfig /all と打つと確認できます、 00-70-CC-1F-FE-92 という様に 16進数で表記されてます。
このMACアドレスとIPアドレスを変換するための対応リストを作成するがARPの仕事です、ARPパケットで ネットワーク内のホストに問い掛けを行い調査します。例えば「192.168.0.2 のホストは自分の MACアドレスを明記して至急 192.168.0.1 (11-22-33-44-55-66-77-88)まで返答されたし!」というような 感じです。
なお、NICに割り振られたIPアドレスは不変ではありませんのでリストは時々更新しています、 arp -a コマンドでリスト(ARPテーブル)を見る事が出来ます。

IPは宛名書き係
後述しますがTCPから渡された「パケット」にIPアドレスという宛先を書き加えるのがIPの仕事です、送信先(相手) IPアドレスと送信元(自分)IPアドレスの両方をひとつひとつのパケットに書き込んで下層へ渡します。

最善を尽くすためのICMP
ネットワークで時折ベストエフォートという言葉が使われます、「最善を尽くしますが結果については 完全に保証することはできません」と言うような意味です。IPの仕事振り(パケットに宛先を付けてネットワークに 放り出す)ではそのパッケットが相手に到着するかどうかは保証されてません、しかし「及ばずながら頑張ってみます」 というのがICMPでありIPを補い最善を尽くすための機能を持っています。(Source Quench,Redirect等)
お馴染みの ping はICMPの機能のうちのひとつであるEcho Request,Replyを利用したものです。

働き者のTCP
*基本的な機能の要約です、詳細をその4でやる予定です。
1.データをパケット(小包)に分割して通し番号を振り、通信先から到着したパケットの 番号を通知してもらう事によって通信の信頼性を得る。(到着通知が無いものは再送する)
2.複数の上位プロトコルと同時に接続するためにポートの管理を行う。

信頼性を放棄したUDP
User Datagram Protocolはデータの信頼性を確保するための処理をしないのでとても軽いという特徴があります。
上のTCPと比較すると1はしませんが2は同様に行います、ストリーミング放送やDNSサーバへの問い合わせに使われます。

アプリケーションプロトコル
前回、TCPの上位プロトコルとしてHTTPを説明しましたがその他に
Telnet---リモートログイン
FTP---ファイル転送
SMTP---メール転送
などがあります。

次回からIPとTCPについて詳しく調べてみるつもりです。



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